医療脱毛が5回で完了は間違い!?満足度の高い脱毛は8〜10回な理由を解説
公開日:2022年05月27日 更新日:2022年11月10日
医療脱毛を検討されている方で、クリニックのホームページを見るとよく「レーザー脱毛は5回すれば『永久脱毛』される」という内容をみたことはありませんか?
実は理論的に考えても5回で脱毛が完了されるというのは、間違っている可能性があるかもしれません。では、本当はどれくらいの回数で「満足できる脱毛」が実現できるのでしょうか。
このコラムでは、理論的に正しい脱毛回数と、どうすればなるべく短い回数で永久脱毛ができるかについて解説いたします。
この記事を読むことで、脱毛完了までに必要な正しい施術回数を理解でき、下記のような疑問や悩みを解決します。
こんな事がわかる
- 本当に正しい「満足できる脱毛回数」は何回?
- 脱毛回数について知るのに大切な「毛周期」とは?
目次
本当に満足できる脱毛回数はズバリ何回?
ホームページでよく「5回コースで『永久脱毛』が完了します」なんて内容を見たり、クリニックでのカウンセリングをされたことはありませんか?
実をいうと、「本当に満足できる脱毛回数」としては正しくありません。長年多くの方の脱毛させていただいた経験と理論的に考えて、
ズバリ「8〜10回が『満足できる正しい脱毛回数』」ということができます。
では、なぜ今まで5回から6回と考えられていたのでしょうか。それを知るためにはまず「毛周期」について知る必要があります。
脱毛回数を知るのに大切な「毛周期」について
毛周期とは成長期、退行期、休止期を繰り返すサイクルのこと。もっと簡単に言うと、毛が抜けたり、生えたりする「生え変わりの周期」です。
実は、毛はずっと同じように見えますが、一本一本でみてみると、「生えてきて、成長して、成熟したら抜け落ちて、休みながら準備する」というのを繰り返しています。
それぞれの期間を
- 成長期:生えてきて成長する期間のこと
- 退行期:成熟して抜け落ちる期間のこと
- 休止期:抜け落ちて次の準備する期間のこと
に分けて呼ばれます。
このうち、脱毛に最適なのは「成長期」だけなのです。退行期と休止期に脱毛を受けてもほとんど効果がありません。
なぜならレーザー脱毛の仕組みが、成長期の毛根にある「メラニン色素」を利用しているからです。
髪の毛が成長するときに、黒くなって成長していきますよね?
これはメラニン色素が毛根を取り囲んで色素をつけているため、メラニン色素は他の場所よりも毛根に集まっています。
脱毛で使用されるレーザーは、特に「メラニン色素」に反応しやすいレーザー光を使用することで、毛根にだけに集中的にアプローチします。他の肌ダメージを最小限に抑えながら、効果的に脱毛を行うことができるというわけです。
つまり、いかに「成長期の割合が高いか」によって、脱毛回数が決まってきます。
「5回」だと脱毛回数として不十分な理由は?
では、どれくらいの割合で成長期の毛はあるのでしょう。
頭皮の場合は85%といわれていますが、実は部位によっては個人差も大きく一定としません。そこで多くのクリニックで採用している「15%から20%」を採用してみましょう。
では、仮に成長期の割合が20%だとして、「5回」で脱毛されるのでしょうか?
答えは「いいえ」です。仮に理想的にレーザー出力を調節して成長期にあるムダ毛を100%脱毛したとしても「5回」では脱毛が完了になりません。
なぜなら、回数の求め方が単純に「100%÷20%=5回」ではないからです。
1回の脱毛で成長期の毛(20%)が全部脱毛されたとしましょう。そうすると、脱毛されてないのは全体の「80%」ですね。
十分期間を開けて、2回目の脱毛をすると、その中の20%が成長期になります。完全に脱毛されたとしても、2回目の施術後に脱毛されてないのは「80%✕0.8=64%」になります。
これを5回まで繰り返すと「80%✕0.8✕0.8✕0.8✕0.8≒32.7%」というわけで、約32%は残ってしまうという計算になるわけです。
もちろん、成長期の毛が全部脱毛されるわけではありませんし、残った休止期の毛の何%が次に脱毛されるときに成長期になるかは、多少前後される可能性があります。
そのため、正しい情報としては「5回の脱毛施術で自己処理が楽になる」といった理解になるかと思います。
8回〜10回が満足できるレベルでの脱毛回数と考える理由
では、先程の条件で8回まで計算するとどうなるでしょうか。
結論からいうと、成長期の割合が20%と仮定して、8回〜10回の場合は残る毛
は、「80%✕0.8✕0.8✕0.8✕0.8✕0.8✕0.8✕0.8✕0.8✕0.8≒10.7%」となり、残る毛の割合が大体10%程度になります。
個人差は大きいですし、論文として検証されておりませんが、当院に通われた患者様の実績値としては、一回の照射で少なくとも30%くらいは減毛されている印象を持ちます。
仮に成長期の割合を30%としたなら8回から10回の照射では、「70%✕0.7✕0.7✕0.7✕0.7✕0.7✕0.7✕0.7✕0.7✕0.7≒10.7%」2%〜3%しか残りません。ちなみに5回照射だと16%程度残る計算となります。
というわけで、5回から8回〜10回に照射の回数を増やすだけで効果の実感が大きく異なることがおわかりいただけたのではないでしょうか。
【まとめ】医療脱毛が5回で完了は間違い!?満足度の高い脱毛は8〜10回な理由を解説
理論的に正しい脱毛回数と、どうすればなるべく短い回数で永久脱毛ができるかについて、解説いたしました。
この記事では、下記のようなことがわかったのではないでしょうか。
この記事のポイント
- 多くのクリニックで「5回が脱毛回数の目安」となることが多いが、理論的には8回〜10回くらいなると予想される
- 5回の場合、16%〜30%ほど残る可能性が大きく、自己処理が楽にはなるが満足せず、追加照射になるケースもある
- 自己処理要らずの肌を目指すなら8回〜10回照射がおすすめで、5回照射よりも効果を大きく実感しやすい
脱毛完了までの施術回数に関しては、あくまで成長期の毛の割合など仮定の数値を元にしたものです。また脱毛効果は、脱毛機種、照射出力、個人差によって変わってきます。
そのため、あくまで参考としていただけますと幸いです。
ぜひ、脱毛回数に対してわからない部分・ご不安な部分がありましたら当院にご相談ください。担当医師・スタッフが丁寧親切に、個人個人に合わせてカウンセリングさせていただきます。