レーザー脱毛で毛が抜ける仕組みは?毛が抜けるまでの期間と抜けない原因

公開日 公開日:2021年06月09日 更新日 更新日:2023年07月04日

レーザー脱毛で毛が抜ける仕組みは?毛が抜けるまでの期間と抜けない原因

毛がない肌を目指す方にとって欠かせないのが、レーザー脱毛です。
しかし、レーザー脱毛とエステの脱毛の違いを詳しく知っている方は少ないのではないでしょうか。
実際「レーザー脱毛という言葉をなんとなく聞いたことがある」といった、ふわっとした感じかもしれません。
この記事では、レーザー脱毛で毛が抜ける仕組みや毛が抜けるまでの期間、毛が抜けない原因などを解説します。
この記事を読むことで、レーザー脱毛で毛が抜ける仕組みや医療脱毛とエステ脱毛の違いを理解でき、下記のような疑問や悩みを解説します。

こんな事がわかる

  • 毛の構造とレーザー照射で脱毛効果が得られる仕組み
  • 医療脱毛(レーザー脱毛)とエステ脱毛(光脱毛)の違い
  • 施術後に毛が抜けるまでの期間と脱毛後の正しい過ごし方
  • 施術を受けても脱毛効果が得られない場合に考えられる原因

レーザー脱毛で毛が抜ける仕組みは?

レーザー脱毛の仕組みを簡単にいうと「毛母細胞をレーザーによる熱エネルギーでダメージを与え発毛させなくする」ということになります。しかし、これだとよくわからないと思いますので、順番に説明します。

毛の構造について

「毛」は解剖学的には大きく下記にわかれます。

  • 毛包

そして、毛包は毛を支えるのに必要な部分であり、毛包はさらに下記にに分かれます。

  • 結合組織性毛包:毛包の外側を覆うところ。
  • 外毛根鞘・内毛根鞘:毛球を覆う、まさに「鞘」の部分。毛球をコーティングしている。
  • 毛球:毛包の根本の膨らんだ部分で,中央には毛乳頭があります。

脱毛で一番重要なポイントは「毛」そのものではありません。
毛を支える「毛包」の部分です。
特にその中の毛乳頭と呼ばれるところで毛の細胞分裂を行っています。逆にいうと、毛母細胞がないと、毛は発毛されません。

レーザー脱毛の「レーザー」の仕組みは?

レーザーとは、一定の波長の「光」だけを集めた光です。
みなさんも赤外線や紫外線といった言葉を聞いたことがあるでしょう。光にも色々な「波長」があります。目ではそうした波長の違いを感じ取って、「色」として認識します。
赤よりも長い波長で人間の目に見えない波長を「赤外線」、紫よりも短い波長で人間の目に見えない波長を「紫外線」というわけです。
光は、いろいろな波長が混ざり合うと「干渉」といってエネルギーを弱めてしまう効果があります。裏を返せば、同じ波長だけの光を集めることで、光を持つエネルギーを増幅させることができます。
これが「レーザー」です。
特にレーザー脱毛では、毛母細胞の周囲にある「メラノサイト」に注目しました。メラノサイトは毛にメラニンと呼ばれる黒い色素を付ける役割があります。
医療レーザーでは、メラニン色素に反応しやすいレーザーを使用します。メラニンに反応すると、光エネルギーから熱エネルギーに変換されます。その熱エネルギーが毛母細胞にダメージを与え、脱毛するというわけです。
当然、毛が生える毛母細胞にダメージを与えて脱毛するので、一生毛が生えてこない永久脱毛をすることができます。

レーザー脱毛と光脱毛の違いは?

よくエステでは「光脱毛」というフレーズが出てきますよね。
光脱毛で用いる「光」は、そうしたメラニン色素だけ反応するレーザー光を使っているわけではありません。
通常のものよりも強い光を浴びせているだけで、毛の毛乳頭まで届く波長をもつ光はその一部になります。
そのため、レーザー脱毛と光脱毛では以下の点で大きく異なります。

効果の違い

レーザー脱毛では、特定の波長の光だけを集めているので、メラニン色素への効果は高くなります。また、毛母細胞は実際には真皮という少し深い所にあるので、より光脱毛よりもレーザー光の到達率が高く効果的です。
光脱毛では色々な波長の光が混在しており、干渉しあいます。その中の一部分だけがメラニン色素に反応し、毛母細胞にダメージを与えるので、効果はマイルドになります。

痛みの違い

光脱毛もレーザー脱毛も、メラニン色素に反応し熱エネルギーに変換されて脱毛されます。そのため、当然効果が高いほど痛みも出てきやすくなります。
具体的には、光脱毛では通常の光と同じなので「ポカポカ温かい感じ」が中心になるのに対して、レーザー脱毛では「ゴムではじかれたような痛み」くらいになります。
光脱毛は腫れが引くまでの時間(ダウンタイム)はほとんどありませんが、レーザー脱毛は1週間程度のダウンタイムが必要です。

回数の違い

レーザー脱毛効果が高い分、1回の施術で毛母細胞がダメージを受けるので、5〜8回で脱毛が完了します。
「なぜ1回で脱毛しきれないの?」というと、毛の周期に関係します。
毛は成長期、退行期、休止期というサイクルで生まれ変わりますが、毛母細胞があるのは、発育する成長期だけ。休止期には毛母細胞がないので効果はありません。
そのため、何回かおこなうことで、確実に脱毛することができます。

一方、光脱毛は毛母細胞にまで到達するエネルギーが弱いので、脱毛にまで至らない場合も多くあります。したがって、回数を多くすることで、脱毛する割合を多くする必要があるのです。目安としては18回以上行う場合がほとんどになります。
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費用の違い

それでは、光脱毛はデメリットばかりかというとそうではありません。
レーザー脱毛では医療機器を使い、効果が高い治療を安全に施術するため、1回あたりの施術料は高額になりやすいのがデメリットです。またレーザー脱毛を行うためには医師の診察が必要なほか、施術者もレーザー治療を扱う特殊な資格が必要になります。
一方、光脱毛では施術を行うにあたって特殊な資格も必要ありませんし、機器も高額ではないので1回あたりの施術料は安くなります。
しかし、効果もその分マイルドなため、回数を必要とします。個人差も大きいので一概には言えませんが、トータルで見ると同じくらいになるでしょう。

毛が抜けるまでの期間は?毛が抜けるまでどう過ごす?

脱毛では、施術を受けた直後に毛が抜けるわけではありません。
では、脱毛してから毛が抜けるまではどのくらいかかるのでしょうか。毛が抜けるまでの正しい過ごし方についても解説します。

施術を受けてから約1週間から2週間

施術を受けてから約1週間から2週間かけて、徐々に毛根から抜けていきます。
毛が抜け落ちるまでの日数は体質や施術部位などによって異なるため、あくまで目安と捉えましょう。
入浴や着替えなどで、肌が擦れる際に毛がよく抜け落ちます。とくにVIOやワキなどのメラニン色素が濃く太い毛はするっと大量に抜け落ちるため、効果が実感しやすいでしょう。
しかし、背中や顔などの産毛のような毛が生えている部位では、ポロポロと抜け落ちるわけではありません。そのため、効果がないのでは?と感じるかもしれませんが問題ありません。産毛は抜けたとしても気づきにくく、施術を繰り返すことで徐々に効果が現れます。無理に引っ張ったり抜いたりしないように注意しましょう。

肌の状態を整える

施術を受けてから毛が抜ける落ちるまでの約2週間は、肌の状態を整えることが大切です。肌の状態を整えると皮膚のターンオーバーが正常になり、毛が抜けやすい状態になります。
ターンオーバーとは、表皮のいちばん外側にある古い角層細胞が剥がれ落ち、表皮の中にある基底層で作られた新しい細胞に変わるサイクルをいいます。一般的に、約28日間の周期で古い皮膚と新しい皮膚が入れ替わります。
正しい周期で生まれ変わった皮膚はバリア機能がしっかり働き、水分を多く含んだ刺激に強い皮膚です。しかし、正しい周期よりも早かったり遅かったりするだけで、外部刺激に弱く乾燥しやすい皮膚になってしまうのです。
肌の代謝が悪く、ターンオーバーのサイクルが乱れると毛が抜け落ちるのも遅くなります。さらに、乾燥しやすいゴワゴワした皮膚だと表皮がとてもかたいために、皮膚に埋もれている毛も出ずらく、脱毛効果が下がってしまうのです。
脱毛後に関わらず、脱毛期間中は肌の保湿をしっかりすることで、次回の施術の効果を上げることができます。皮膚が乾燥しているとレーザーが奥まで届きにくいため、脱毛効果が期待できません。水分量と脂質のバランスが良いうるおいのある肌のほうが、照射によるエネルギーが毛根に届きやすい傾向があります。脱毛中はいつもよりも念入りに水分を与え、油分を含んだクリームやオイルなどで保湿をすることが大切です。

無理に毛を抜かない

毛がなかなか抜けないからといって、無理に毛を抜いてはいけません。脱毛後の肌は非常に敏感な状態です。
毛を無理やり毛根から抜いてしまうと、毛穴が傷つき雑菌などが侵入しやすくなり、毛嚢炎などの思わぬトラブルに発展することがあります。また、毛周期に悪影響を与えてしまい、次回の脱毛効果を下げてしまう恐れもあります。脱毛後、どうしても自己処理をしたい場合は、毛抜きではなく電動シェーバーで処理し、肌へのダメージを最小限にとどめるようにしましょう。

日焼けをしない

脱毛後のデリケートな肌が日焼けをすると、普段以上に紫外線によるダメージを受けてしまいます。その結果、皮膚のバリア機能は働かなくなり、乾燥しやすくなったり、ターンオーバーが乱れたりと、毛が抜けにくい状態に陥ってしまいます。そればかりか、次回の施術による効果も半減してしまいかねません。
脱毛が完了するまでは、日焼けをしないように肌を紫外線から守ることが重要です。太陽の光が降り注ぐ日はもちろん、曇りの日でも紫外線は地上に降り注いでいます。外出する際は日焼け止めクリームや日傘、サングラスなどで肌を守るようにしましょう。日焼けをしないことで脱毛効果を存分に得ながら、トラブルの起きにくい美しい肌をキープすることができます。

毛が抜けない原因は?

施術を受けてから2週間、3週間経つのに毛が抜けない!ということもあるかもしれません。このような場合は、次に挙げる原因が考えられます。
脱毛の効果が感じられないときは、次の3つの原因も検討しながら、クリニックやサロンに相談することをおすすめします。

成長期ではなかった毛が生えてきた

レーザーが威力を発揮できるのは施術時に成長期にある毛のみで、これらの毛は脱毛後ポロポロと抜けていきます。しかし、施術を受けた際に休止期もしくは退行期にあった毛は、成長期に差し掛かると生えてきます。そのため、脱毛の効果がないのでは?と不安になってしまうのです。
1回の施術で発毛組織を破壊できるのは、全体の20%程度。残りの80%の毛はまだ皮膚内で休止期か退行期にあるため、期間をあけて施術を繰り返し受ける必要があるのです。
脱毛後に毛が生えてきても、脱毛効果には影響はないので安心しましょう。

毛のメラニン色素が薄い

レーザーはメラニン色素に反応するため、黒く濃い毛ほどダメージを与えることができます。しかし、体質としてムダ毛のメラニン色素が薄い場合は、レーザーが反応しづらいことがあります。または、背中や顔など産毛が生えている部位でも、効果を実感しづらいことがあります。
ムダ毛のメラニン色素が薄かったり、背中や顔の脱毛で効果が感じられなかったりする場合は、クリニックで使用している医療レーザー脱毛機を確認してみましょう。
レーザーにはさまざまな種類があり、なかには産毛には適さないレーザーもあります。ダイオードレーザーが搭載された医療レーザー脱毛機であれば産毛にも効果を発揮しやすいため、毛の色素が薄い方、背中や顔の脱毛を検討されている方にはおすすめです。

レーザーの出力が弱い

肌荒れや日焼けした肌であるために、施術者の判断でレーザーの出力を弱める可能性があります。この場合、毛が抜けづらく脱毛効果が実感できないこともあります。そして、火傷を起こす恐れもあるため、肌荒れや日焼けした黒い肌には強い出力でレーザーを照射することはできません。
やむを得ず出力を弱めると、発毛組織へのアプローチも小さくなるために思うような脱毛効果は得られないのです。
施術者は患者の体調や肌質、毛質によって、レーザーの出力を変えながら施術にあたります。脱毛前は日焼けには十分注意し、睡眠をとるなどして肌の調子を整えておくことが、脱毛効果を高めるために必要です。

照射漏れ

脱毛範囲であるにもかかわらず、不自然な形で毛が生えている箇所はありますか?
このような場合は、照射漏れの恐れがあります。とくに、凹凸のある部位では照射がしづらく、照射漏れが起きやすい部位といえます。また、肌荒れなどの肌トラブルがあるために、施術者の判断でその箇所だけ照射をしなかった可能性もあります。
いずれにせよ、施術から2週間経っても毛が抜け落ちないようであれば、クリニックに相談しましょう。もし不自然に毛が残っているなら、照射漏れかどうかを判断する必要があるため、自己処理せずそのままの状態を担当者に見せることが大切です。

【まとめ】レーザー脱毛で毛が抜ける仕組み

レーザー脱毛で毛が抜ける仕組みと光脱毛との違いのほか、毛が抜けるまでの期間や毛が抜けない原因などについて解説しました。
この記事では、下記のようなことが分かったのではないでしょうか。

この記事のポイント

  • 脱毛でポイントとなるのは、毛を支える「毛包」
  • 毛包や毛母細胞にレーザーで熱ダメージを与えると、脱毛効果が得られる
  • 脱毛効果が高いのはレーザー脱毛、効果は劣るが気軽に受けられるのは光脱毛
  • 毛が抜けるまでの期間は1~2週間。施術後は保湿で肌の状態を整え、無理に毛を抜かないこと・日焼けを避けることが大切
  • 脱毛効果を感じられない原因は、休止期や退行期の毛が生えてくる・毛のメラニン色素が薄い・レーザーの出力が弱い・照射漏れなどがある

トイトイトイクリニックのカウンセリングには、患者様にも正しい知識を持って、医療脱毛を受けていただくという目的もあります。正しい知識を持つということは、施術への理解が深まり、より脱毛効果を実感しやすくなるといったことにもつながります。また、万が一の副反応などのトラブルが起きた際にも迅速に対応できます。
医療脱毛について詳しく知りたい方は、ぜひ当院の無料カウンセリングにお越しください。

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  • 医療脱毛について
更新日:2023年07月07日

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