脱毛中の日焼けは大丈夫?脱毛前後の紫外線対策について

医療レーザー脱毛は、毛のない滑らかな肌を目指す女子にとって画期的な治療法です。しかし、安全に肌にダメージを残さないためには、脱毛前後のケアがとても大切です。
特に紫外線は光老化をはじめ、肌の細胞のDNA損傷や皮膚がんの発生など、肌にさまざまな有害な効果が認められています。
「せっかく永久脱毛したので肌が余計あれてしまった・・・」なんてことにならないよう、脱毛前後の紫外線対策について解説していきます。

脱毛期間中、肌はどうなるの?

肌も熱エネルギーが加わることで、肌のバリアが一時的に崩れたり、乾燥がすすみやすかったりします。それはなぜでしょう。
医療レーザー脱毛とは、毛の根本である毛包にレーザーを通して熱エネルギーを加えることで、毛の根本の細胞(毛母細胞)にダメージを与える方法です。ダメージを加えられた毛母細胞は、毛の細胞分裂がストップし、次第と毛の根本から抜けていきます。
それを可能にしているのが、毛包の周りにあるメラニン色素。メラニン色素は肌の色を決める色素であり、医療脱毛で使われるレーザーは、このメラニン色素に特に吸収されやすい波長に設定されています。
そのため、肌にあまりダメージを与えることなく、メラニン色素が豊富な毛包に効率的に熱エネルギーを加えることができるのです。
しかし、日焼けすると肌が黒くなることからわかる通り、メラニン色素はふつうの肌にもあります。そのため、レーザーの熱エネルギーが肌にも一部加わり、乾燥しやすかったり、肌のバリアが一時的に崩れたりするのです。
もちろん肌へのレーザーの効果は一時的なので、心配ありません。しかし、ここに「日焼け」が加わると肌へのダメージが加速することになるのです。

日焼けをすると肌にどんな影響がある?

日焼けとは、紫外線を中心とした太陽光を長時間大量にあびることで起こります。レーザー治療で使われる通り、紫外線も肌に当たれば熱エネルギーとして吸収されるので、大量に浴びると、肌が「火傷(やけど)」のような状態を起こしてしまいます。これが日焼けです。
さらに、レーザー治療の波長とは異なり、日焼けであびる紫外線には、肌へのさまざまな悪影響が報告されています。
まず紫外線には大きく分けてUVBとUVAに分けられます。UVBは波長280-320nm、UVAは320-400nmです。波長が短いほど生物に対する影響が強いのですが、波長が長いほど皮膚の深くに入りこむという性質もあります。
UVBの一番の特徴は、肌の細胞の核内にあるDNAに直接吸収されてDNAに傷をつけてしまうこと。DNAは細胞の設計図。DNAに傷がつくと、その細胞は死んでしまいます。
また、死なないまでもきちんと傷を直せない場合は、傷(間違った遺伝情報)を次世代の細胞に持ち越さないようアポトーシスという機序で自ら壊れてしまいます。
アポトーシスという機序で壊れなかった場合、間違った遺伝情報をもつ細胞が増殖し続けることになり、これが「皮膚がん」の原因になるのです。
一方、UVAは生体内の様々な分子に吸収され、その結果生じる活性酸素を介して細胞の膜脂質や蛋白質、DNAなどに酸化的損傷を与えます。一番有名なのが、「光老化」で肌の表面の光老化はUVBの影響が強いですが、UVAは肌の奥深く、真皮にまで到達するため、シワに大きな影響を与えます。

さらに脱毛期間中に日焼けをするとどうなる?

このように、日焼けをすることによる肌へのダメージは実ははかり知れません。
そこに脱毛の期間中に日焼けをするとどうなるでしょう。以下のことが想定されます。

肌に「火傷」が生じやすくなる

医療レーザー脱毛も、日焼けも肌に小さな「火傷」をつくること。
どちらかだけなら、肌の自己修復機能で自然と治まる可能性が高いですが、2つが重なるといわゆる「火傷」を生じやすくなります。
火傷は、肌が赤くなるだけの「I度熱傷」から皮膚の表面が死んで大きくくぼんでくる「III度熱傷・IV度熱傷」までさまざまで、治るのに1ヶ月以上かかることもよくあります。
特に後述する「日焼けの後にレーザー治療」をした場合は、メラニン色素が日焼けによって産生され、肌の色が濃くなっている分、レーザーの熱エネルギーを吸収しやすいため非常に危険です。そのため、クリニックでは日焼けをしていないか施術前に確認しています。

肌の乾燥がすすみ、皮膚に雑菌が入りやすくなる

日焼けもレーザー治療も、肌から熱エネルギーで水分を奪うので、肌の乾燥が進みます。肌のバリアが崩れてしまった時に、毛穴から雑菌が入ると「毛嚢炎(もうのうえん)」を中心とした肌トラブルが起こりやすくなります。
ですから、レーザー治療後に日焼けしてしまった場合は、入念に保湿ケアをし、皮膚に雑菌がはいらないよう優しく肌のケアをおこなう必要があるのです。

次のレーザー脱毛の施術を受けづらくなる

前述の通り、レーザー脱毛で最も重篤な副反応の1つが「火傷」です。レーザー脱毛の火傷は肌の奥の真皮からおこるため、表面からわかりづらく治るのに時間がかかることが特徴です。
特に日焼けをすると、紫外線に対抗するためにメラニン色素の産生がうながされ、通常の肌もレーザー光に反応してしまいます。広範囲にレーザー光に反応した肌全体に熱エネルギーが発生されるので、広範囲な火傷につながります。
そのため、事前カウンセリングで日焼けしていないかは必ずチェックしているのです。
このように、日焼けをするとレーザー脱毛が安全に受けられる基準から外れてしまい、せっかくの脱毛治療が延期される原因になってしまいます。

脱毛前後の日焼け止めクリームの使い方は?

脱毛前後は、より入念な紫外線対策が求められます。
通常でしたら、日常生活で日差しの強い場合以外は、SPF が 10、PA+以上あれば通常は十分な防護効果があると考えられています。
しかし、脱毛前後はメラニン色素をなるべく誘発しないほうが無難です。いつもより回数を多めにするか、SPFやPA値を一段高くして使用したほうがよいでしょう。
日差しが強い場合は、肌への使用感から紫外線吸収剤を組み合わせる必要がありますが、紫外線散乱剤を中心にした日焼け止めクリームを使った方が、肌の負担が軽くなります。「とりあえず効果の高い日焼け止めクリーム」と考えず、日差しの強さに合わせて調節し、日焼け止めの成分を気にするとよいでしょう。
日焼け止めによる肌への影響を防ぐには、日焼け止めを塗る前に抗酸化作用を持つ保湿剤などを塗っておくことも有効ですね。紫外線吸収剤で変換された化学物質の悪影響を緩和してくれます。

脱毛前後のそのほかの紫外線対策のポイントは?

紫外線対策として、日焼け止めクリームは大切ですが、このほかの紫外線対策として以下のことが考えられます。
全部実践するのは難しいですが、自分ができる範囲から少しずつ試していくとよいですね。

日差しが強い時には外出しない

気象庁の発表によると日差しが強まる時間帯は 10~14 時頃といわれています。日中の日差しが強まる時間帯に外出するのは、まさに紫外線を浴びにいっているようなもの。
不要不急の用事がないかぎり、日差しが強い時間はオンラインなどですませて外出しないようにしましょう。特に夏場の 7 月~10 月は要注意です。

日傘をさす

日焼け止めクリームよりも日差しそのものをブロックしたほうが、効果が高いのは容易に想像がつきますよね。
もちろん日焼け止めクリームを塗りつつ日傘をさすのが、最も効果が高くなります。特に光を吸収する黒い日傘のほうが、効果があります。

つばの広い帽子や長袖の服を着るようにする

日傘だけだと、下からの照り返しには対応しづらくなります。直接防御なら衣類が一番。特に、帽子はつばのあるものでないと効果がありません。
しかし、あまり着こみすぎて熱中症にならないように気をつけましょう。

脱毛期間中、日焼けサロンに行かない

当然ですが、脱毛期間中にわざわざ日焼けサロンに行くのは、お金をかけて肌にダメージを与えに行っているようなもの。絶対にしないようにしましょう。

【まとめ】脱毛中の日焼けは大丈夫?脱毛前後の紫外線対策について

脱毛中の日焼けと紫外線対策について解説していきました。
まとめると

  • レーザー脱毛はメラニン色素を利用して熱エネルギーを毛の根本に加えて脱毛する技術
  • しかし、通常の肌にもメラニン色素があり、レーザー脱毛で一時的にダメージが加わる
  • 日焼けも熱エネルギーを肌に与えるのに加え、紫外線そのものが肌にダメージを与える
  • 日焼けとレーザー脱毛は、「火傷」をはじめ「毛嚢炎」「施術できない」などのリスクがある
  • 脱毛期間中は、通常の紫外線対策をさらに強化した肌ケアが必要

ということになります。
紫外線対策でお困りな方は、ぜひ当院担当スタッフや担当医師にお気軽にお尋ねください。

参考文献

脱毛の照射漏れの判断はどうする?とトイトイトイクリニックの対応について

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  • 脱毛コラム
更新日:2021年10月13日

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