ダイオードレーザーとは?脱毛や美容医療への応用について

公開日 公開日:2021年05月07日 更新日 更新日:2023年08月01日

ダイオードレーザーとは?脱毛や美容医療への応用について

医療レーザー技術は1983年のハーバード大学から発表された理論をきっかけとして、爆発的に進歩を遂げてきました。
一言で「レーザー」といってもいろんな波長のレーザーがあり、照射方法もフラクショナルからマイクロニードリングまで数多く開発されています。そのため、今では患者様の肌の状態に合わせた、きめ細やかな施術をすることができるようになっています。
この記事では、数あるレーザー技術の中で一段と注目を集めている「ダイオードレーザー」について解説します。
この記事を読むことで、ダイオードレーザーへの理解が深まり、下記のような疑問や悩みを解決します。

こんな事がわかる

  • ダイオードレーザーとは?
  • ダイオードレーザーと他のレーザーとの違い
  • 美容医療におけるダイオードレーザーの効果
  • ダイオードレーザーを搭載した代表的な医療レーザー脱毛機種

ダイオードレーザーとは?

ダイオードレーザーは、一言でいうと「810nmと940nmの波長をもつ中間型のレーザー」のことです。
これだけだと、何を言っているかわかりにくいと思いますので、順番に説明します。
まずレーザーとは、光から1つの色の光だけを人工的に取り出して、増幅させたものになります。
レーザーは光のさまざまな成分から、1つの成分だけを取り出してまっすぐ進ませます。すると、通常の光だといろいろな波がぶつかってエネルギーが相殺されるのが、レーザーだと時間的にきちんとそろうので、逆に波同士で強め合い、強いエネルギーを発揮するようになります。そのため、レーザー光といっても、「どの波を」「どれくらいの出力で」「どのように」出力するかで肌に対しての効果も大きく違ってきます。
皮膚に対するレーザー治療も数多くありますが、代表的なものを上げると、波長の長い順番から、アレキサンドライトレーザー(波長755nm)、ダイオードレーザー(810nmと940nm)、Nd:YAG(ヤグ)レーザー(1064nm)です。
これを見るとわかる通り、ダイオードレーザーはレーザーの波長の中でも中間の波長をもつレーザーであることがわかるでしょう。

ダイオードレーザーと他のレーザーとの違いは?

他とのレーザーの比較ポイントは「波長の長さ」と「メラニンに対する吸収力の高さ」です。
波長が長ければ長いほど、皮膚の奥深くまでレーザー光が到達することができます。また、メラニン色素に対する吸収力が高いほど、少ない出力でより効果的にメラニンに反応させることができます。
ダイオードレーザーは810nmと940nmと比較的長めの波長です。皮膚の深達度としては、表皮から皮下組織までアプローチできる波長になっています。そのため、脱毛でいうと表皮部分の産毛から皮下組織にある毛根部分まで広くカバーしているので、多様な毛質に対応していると言えるでしょう。
メラニン色素に対する吸収力についても見ていきましょう。ダイオードレーザーは、短波長であるアレキサンドライトレーザーに次いで吸収度が高く、メラニン色素に効果的に作用します。
メラニン色素に特に吸収されるということは、他の肌を痛めにくくなるので、メラニン色素に効かせたい場合、シミ取りや脱毛などに特に効果的といえます。

ダイオードレーザーは美容医療にどう使われる?

ではダイオードレーザーは、美容医療にどのように用いられているのでしょうか。

医療レーザー脱毛

医療レーザー脱毛は、毛根部である「毛包」周囲にメラニン色素が集まっていることを利用し、毛根をレーザー光でダメージを与えることで永久脱毛していきます。
そのため、レーザーとして求められる性質としては「比較的長い波長であること」「メラニン色素に特に吸収される波長であること」の2点を満たす必要があります。
ダイオードレーザーは、この2点を満たすレーザーであり、永久脱毛に効果的に作用するでしょう。毛の周期に合わせて5〜6回程度照射することで、照射された部位の永久脱毛をすることができます。

ホクロの除去

ホクロとは、医学用語でいうと「色素性母斑」のこと。
紫外線や外部の刺激、生活習慣の乱れなどがきっかけでメラニン色素を作るメラノサイトが活性化され、過剰に分泌されることによって皮膚に残り、ホクロとなります。
ホクロには、外用薬や手術の他にもレーザー治療が効果的です。
日本では炭酸ガスレーザー(CO2レーザー)がメインに使用されていますが、ダイオードレーザーを使うことで、ダウンタイムなくメラニン色素に効果的に作用させ、ホクロを除去することができます。

シミやニキビ跡の除去

シミやニキビ跡の凹凸は皮膚の表面ではなく、表皮の奥深くから真皮層に原因があることが多いです。
ダイオードレーザーは中間型の波長のため、比較的皮膚の奥まで浸透します。さらに、メラニン色素に効果的に発揮するため、シミの除去にはうってつけのレーザー光といえます。

ダイオードレーザーの種類と代表的な機種は?

ダイオードレーザーを照射できる医療機器には、どのような機種があるのでしょうか?

ライトシェア・デュエット

ライトシェア・デュエットは、アメリカのルミナス社の医療レーザー機です。
世界で初めて、FDA(Food and Drug Administration/米国食品医薬品局)認可をうけた永久脱毛機としても有名ですね。
ライトシェア・デュエットの特徴は、なんといってもその信頼性です。
FDA認可を受けてから長いので、臨床実績も豊富であり、厚生労働省から薬事承認を取得しています。
薬事承認は「品質・有効性・安全性」を検査・審査し、すべての基準をクリアしないと受けられません。
吸引機能と冷却機能を持つため、低出力でも効率的に肌に作用することができ、肌のダメージも最小限に抑えられます。
また、ライトシェア・デュエットは幅広の照射口(22㎜×35㎜)のため、1ショットで広範囲を照射できるのも特徴です。全体の施術時間が短くなるのは嬉しいですね。
もちろん照射部位によって色々な照射口を選ぶことができるので、部位に合わせて調整することもできます。

メディオスターNeXT PRO

蓄熱式レーザー脱毛として、有名になったのが「メディオスターNeXT PRO」です。
蓄熱式レーザー脱毛とは、毛根よりも浅い層による「バルジ領域」といわれる発毛因子を破壊することで、毛の再生を防ぐことができます。
この「バルジ領域」は毛根よりも浅い層にあるため、毛根部を照射する方法よりも痛みが少ないのが最大のメリットです。日焼け肌にも対応することができます。
ただし、毛根をターゲットとするわけではないため、脱毛の効果を実感するのに時間がかかるのがデメリットになります。
蓄熱式医療脱毛・エステ脱毛をすると永久脱毛できなくなる理由

ソプラノアイスプラチナム

ソプラノアイスプラチナムも蓄熱式レーザー脱毛機として有名になりました。
メディオスターNeXT PROと同じく、毛根よりも浅い「バルジ領域」をターゲットにするため、痛みが少ないのが特徴になります。
ソプラノアイスプラチナムがメディオスターNeXT PROと異なる一番の違いは、ダイオードレーザー波長を含む3つの波長を同時に照射すること。そのため、より幅広い疾患に対応するレーザー機になっています。

【まとめ】ダイオードレーザーとは?脱毛や美容医療への応用について

ダイオードレーザーの原理や他のレーザーとの違い、美容医療における効果について解説しました。
この記事では、下記のようなことがわかったのではないでしょうか。

この記事のポイント

  • ダイオードレーザーは波長が810nmと940nmと、比較的長めであり幅広い皮膚疾患に対応できる
  • ダイオードレーザーは表皮から皮下組織まで幅広くアプローチし、産毛など多様な毛質に脱毛効果が期待できる
  • メラニン色素に対する吸収度も高いため、脱毛のほか、しみ・ほくろ・ニキビ跡の除去などにも応用される
  • ダイオードレーザーを照射できる医療機器は熱破壊式の「ライトシェア・デュエット」、蓄熱式の「メディオスターNeXT PRO」、蓄熱式の「ソプラノアイスプラチナム」

ダイオードレーザーは波長の長さ、メラニン色素の吸収度のどちらにおいてもバランスの良いレーザーと言えます。
トイトイトイクリニックで採用しているダイオードレーザーを搭載するライトシェアデュエットは、数ある機種の中でも信頼と実績の高い機種。熱破壊式であるため脱毛効果を実感しやすく、永久脱毛が可能です。
また、当院ではさまざまなレーザーを検討した結果、ライトシェアデュエットのみを採用して脱毛施術を行っております。ライトシェアデュエットによる医療脱毛なら、ぜひ当院にお任せください。

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