蓄熱式脱毛と熱破壊式脱毛の効果と仕組みの違い
公開日:2021年06月04日 更新日:2023年08月02日
医療脱毛を扱うクリニックで使用するレーザー式脱毛機器には、主に蓄熱式レーザーと熱破壊式レーザーの2つの照射方法があることをご存知でしょうか?
どちらも医療機関のみで扱える脱毛機器ですが、作用する仕組みにはそれぞれ特徴があり、効果にも多少の違いがあります。
この記事では、蓄熱式脱毛と熱破壊式脱毛について解説します。
この記事を読むことで、蓄熱式脱毛と熱破壊式脱毛の違いやそれぞれの仕組み・特徴・脱毛効果について理解でき、下記のような疑問や悩みを解決します。
こんな事がわかる
- 蓄熱式脱毛と熱破壊式脱毛の仕組みや脱毛効果の違い
- 蓄熱式・熱破壊式レーザーを使った脱毛機器
目次
蓄熱式レーザーによる脱毛について
まず、蓄熱式レーザーによる脱毛ついてご説明します。
蓄熱式レーザーの仕組み
蓄熱式レーザーは、文字通り熱を蓄えることで効果を発揮しています。
実際は出力の低いレーザーを毛根周囲で毛の生成を促しているバルジ領域に集め、熱を蓄積させることによって、この領域を破壊しています。
蓄熱式レーザーの特徴
蓄熱式レーザーは、メラニン色素をターゲットとしていないことから、日焼けをした肌に照射しても負担が少ない特徴があります。また、色の薄い産毛にもしっかりと作用させることも特徴です。
さらに出力が低い機器を使っていることもあり、痛みが軽いとされています。
蓄熱式レーザーによる脱毛の効果
蓄熱式レーザーでも、永久脱毛は実現できます。
しかし、蓄熱式レーザーは毛根に直接作用しているわけではなく、毛の生成を指令する領域への施術ですので、施術をしてもすぐに毛が抜けるわけではありません。
残念ながら、脱毛効果が実感できるまで多少時間を必要とするデメリットがあります。
蓄熱式医療脱毛・エステ脱毛をすると永久脱毛できなくなる理由
熱破壊式レーザーによる脱毛について
次に、熱破壊式レーザーによる脱毛についてご説明します。
熱破壊式レーザーの仕組み
名称だけ見ると、「破壊」とあるので怖く感じる方がおられるかもしれません。
熱破壊式レーザーは、別名ショット式レーザーとも呼ばれており、単発のレーザーを照射しています。
このレーザーは、毛根にある色素に吸収される特性を持っています。レーザーが照射されると色素にエネルギーが蓄えられ、そのエネルギーによって毛根細胞を破壊して効果を発揮します。
熱破壊式レーザーの特徴
熱破壊式レーザーは、色素に集中する特性がありますので、色素の薄い毛には効果が十分に発揮されづらいとされています。
また日焼けをした褐色の皮膚やホクロの周囲に照射すると、火傷など皮膚を傷つけてしまう可能性もあります。
なおこの熱破壊式レーザーは、強いレーザーを照射しているので、エネルギーが発射されるときには「輪ゴムで弾かれる」と表現される強い痛みを感じることがあります。
熱破壊式レーザーによる脱毛の効果
熱破壊式レーザーも永久脱毛が可能です。
熱破壊式レーザーは、毛根細胞という発毛組織を一瞬で破壊していますので、蓄熱式レーザーに比べて早期に脱毛を実感できるという特徴があります。
蓄熱式および熱破壊式レーザーを使った脱毛機器
では、次に蓄熱式および熱破壊式レーザーを使った脱毛機器をご紹介します。
なお今回はレーザーの照射法の違いを中心にご紹介していますが、照射するレーザーそのものにもいくつか種類があります。
一般的にレーザー脱毛で使用されているレーザーには、アレキサンドライトレーザー、ダイオードレーザー、ヤグレーザー(YAGレーザー)などです。
最も歴史が長い医療脱毛に用いるアレキサンドライトレーザーとは
ダイオードレーザーとは?脱毛や美容医療への応用について
ヤグレーザー(YAGレーザー)とは?脱毛の効果と美容医療への応用について
ジェントルレーズ(熱破壊式)
ジェントルレーズは、アレキサンドライトレーザーを使用する熱破壊式のレーザー脱毛機です。日本で最もポピュラーな脱毛機といっても過言ではありません。
一番の特徴は、レーザーを照射するときに窒素ガスを同時に噴射し、皮膚の表面をマイナス21度まで冷やすことです。照射と瞬時に冷やすことで、レーザーによって熱を持った皮膚を冷却できますので、痛みや皮膚のトラブルを最小限に留めることが可能になっています。
ライトシェア・デュエット(熱破壊式)
ライトシェアデュエットも、日本でとても人気がある脱毛機器です。
世界で初めてアメリカ食品医薬品局(FDA : Food Drug Administration)の認可を受けたレーザー式脱毛機でもあり、世界で一番使用されている脱毛機でもあります。
こちらは熱破壊式のレーザー機器で、ダイオードレーザーを使用しています。
ライトシェアデュエットには、2つのタイプの照射口があることが特徴です。
ひとつは、全身などの広い範囲の脱毛に適した照射口です。こちらは吸引機能がついており、レーザー照射と吸引を同時に行うことができます。同時に吸引することで、痛みを軽減することができます。
別の照射口には冷却機能がついています。冷却機能があるために、こちらも痛みや皮膚トラブルが軽減できます。この照射口は、狭い範囲の照射に適しています。
ライトシェアデュエットは、一台あるだけで効率よく体のさまざまな部位の脱毛が可能になるだけなく、皮膚トラブルを最小限にすることができ、かつ施術後早期から効果を実感することができる、理想的なレーザー脱毛機です。
メディオスターNext Pro (蓄熱式)
メディオスターNext Proは、蓄熱式の脱毛機器で、ダイオードレーザーを利用しています。
毛や皮膚の色に関係なく施術できることが、最大のメリットですが、施術時にジェルを塗布する必要がある難点もあります。
ソプラノアイスプラチナム (蓄熱式)
ソプラノアイスプラチナムも蓄熱式の脱毛機器で、3種類のレーザーを利用しています。
レーザーを使い分けることで、さまざまなタイプの皮膚や毛質に対応できますが、効果が実感できるまで少し時間がかかってしまいます。
【まとめ】蓄熱式脱毛と熱破壊式脱毛の効果と仕組みの違い
蓄熱式脱毛と熱破壊式脱毛という、2つのレーザー脱毛方式について解説しました。
この記事では、下記のようなことがわかったのではないでしょうか。
この記事のポイント
- 蓄熱式脱毛は発毛を促すバルジ領域に熱を蓄積させることで破壊する
- 蓄熱式脱毛では、メラニン色素に反応させないため痛みが少なく、症状によっては日焼け肌にも照射でき産毛にも効果的
- 蓄熱式脱毛は永久脱毛できるが脱毛効果があらわれるまで時間がかかる
- 熱破壊式脱毛は毛根のメラニン色素に反応したレーザーが毛根細胞を破壊する
- 熱破壊式脱毛はエネルギーが強く、永久脱毛が可能で効果が早く実感できる
- 熱破壊式脱毛は効果は高いが、比較的痛みが強く、日焼けした肌や褐色の皮膚への照射はできない
- 熱破壊式の主な脱毛機器には、ライトシェア・デュエットとジェントルレーズがある
- 蓄熱式の主な脱毛機器には、メディオスターとソプラノアイスプラチナムがある
蓄熱式脱毛と熱破壊式脱毛にはそれぞれ特徴があり、利点や欠点があることをご理解いただけたのではないでしょうか?
ご自身の皮膚の状態に適した脱毛を受けることは、高い脱毛効果を得ることだけでなく、美しい肌を長く維持するためにも重要です。
トイトイトイクリニックでは、数ある機種の中でも信頼と実績の高い、厚生労働省承認機器のライトシェアデュエットを採用しています。熱破壊式であるため脱毛効果を実感しやすく、永久脱毛が可能です。ライトシェアデュエットによる医療脱毛なら、専門的な知識と確かな技術を持つ当院にお任せください。