ケロイド体質でも脱毛はできる?
公開日:2022年01月17日 更新日:2023年08月07日
最近、多くの女性にとって広く知られるようになった医療レーザー脱毛。
「自己処理が大変でなんとかしたい」「ツルツルした肌に憧れる」「毛剃りするたびに肌が荒れるのが嫌」など、様々な理由で選ばれています。
しかし、医療レーザー脱毛を決意する時に不安になるのが副反応ですよね。特に怪我をしたときにケロイドになった方は、「医療レーザー脱毛することでかえって肌が荒れてしまうのではないか」と心配になってしまいます。
この記事では、ケロイド体質の方でも医療レーザー脱毛は可能なのか解説します。
この記事を読むことで、ケロイド体質の特徴や医療レーザー脱毛時のリスクについて理解でき、下記のような疑問や悩みを解決します。
こんな事がわかる
- ケロイド体質とは?
- 医療レーザー脱毛におけるリスク
- 合併症などのリスクを軽減する方法
目次
ケロイド体質とは?
ケロイドとは、火傷(やけど)やキズが治った後にできる「盛り上がった部分」のことです。人間にはもともと自然と病気やケガを治す力が備わっています。
ケガや火傷の程度が強いと、ダメージを受けてなくなった部分を補おうとして、線維芽細胞(せんいがさいぼう)と呼ばれる傷跡を修復する成分が活発になります。
ケロイドはそうした線維成分が増殖しすぎた結果、盛り上がるように修復されてしまいます。傷の時にどれだけ線維芽細胞が活発になるかは人によって異なるので、ケロイド(肥厚性瘢痕)になりやすい方を「ケロイド体質」と呼びます。
人種によってケロイドになりやすさが決まっていること(一般的に「黒人>黄色人種>白人」の順になりやすくなります)や、家族にケロイド体質の方がいると同様にケロイド体質になりやすいことから、遺伝的な要素も関与しているといわれています。
特にケロイドになりやすい場所としては、胸の真ん中の部分や肩甲骨周り、耳・恥骨上部などが挙げられます。しかし、全身どこでもケロイドが発生するリスクがあるので注意が必要です。
ケロイド体質の方でも医療レーザー脱毛はできる?
医療レーザー脱毛することはできますが、「通常の方よりもレーザー脱毛による肌の副反応は高く出やすい」といえます。そのため、他のクリニックやサロンの場合、照射できないと断られることもしばしばです。
当院の場合は、ケロイド体質であったからと言って、医療レーザー脱毛をお断りすることはありません。ただし、後述するように様々なリスクがあるので、事前に十分カウンセリングを行わせていただいております。
また、肌の状態に合わせてレーザー出力を調整して、なるべくレーザー照射後肌トラブルが起きないように努めています。
ケロイド体質の方が医療レーザー脱毛する時のリスクとは?
ケロイド体質の方が医療レーザー脱毛する際は、大きく分けて3つあります。
レーザー照射後にケロイドが出現する可能性
ケロイド体質の方は、普通の肌だとほとんど肌へのダメージが残らない刺激にも過剰に反応して、線維芽細胞が活発になってしまいます。そのため、脱毛のために行ったレーザーの刺激にも過敏に反応して、ケロイドや肥厚性瘢痕として出現する可能性があります。
ただし、あまりにレーザー照射の出力を抑えてしまうと、毛の大本にある「毛母細胞」に十分熱刺激がいきわたらないことになるので、微妙なラインの出力調整が必要です。
ケロイドにならなくても色素として残りやすい
ケロイド体質の方がレーザー照射後に経験しやすい肌トラブルの1つに「色素沈着」があります。
これはレーザー照射の刺激で過敏に反応した通常の肌が、メラニン色素の産生を促し肌を防御しようとて起こります。その場合、肌自体が盛り上がらなくても「あざ」のように色素が残ることがあるので注意が必要です。
ケロイドで盛り上がりが強い場合には、照射できないことも
ケロイドの瘢痕(はんこん)が強い場合には、レーザー照射自体が出来ず、その周りの部分をさせていただくこともあります。それは、盛り上がっている部分が強いと、火傷を中心としたケロイド以外の合併症が強くでやすいからです。
ケロイド自体が強い場合、まずは皮膚科や形成外科でケロイドの治療をしてから、レーザー脱毛されることをオススメいたします。
ケロイド体質の方がレーザー脱毛後の合併症を少なくするには?
ケロイド体質の方がレーザー脱毛を受ける際に、ご自身でもできる対策をご紹介いたします。
保湿をする
まずは、レーザー脱毛後にしっかり保湿をするようにしましょう。
保湿には、「角質を柔らかくするタイプ」と「膜を張って水分の蒸散を防ぐタイプ」の2種類がありますが、ケロイド体質の方は特に「角質を柔らかくするタイプ」を使うと、ケロイドになりづらくなります。
しかし、保湿剤の種類によってはかぶれたりする場合もあるので、担当医師・スタッフと相談しながら保湿剤を選びましょう
こすらない・かかない
ケロイド体質の方は、こすったり、かいたりする刺激でもケロイドになりやすくなります。レーザー脱毛だけでも十分刺激になりますから、それに上乗せするような刺激はなるべくしないようにしましょう。
もし、かゆみが出てどうしてもかきたくなる場合は、遠慮せずに担当医師・スタッフに相談するようにしましょう。
【まとめ】ケロイド体質でも脱毛はできる?
ケロイド体質でも、医療レーザー脱毛はできるのかについて解説しました。
この記事では、下記のようなことがわかったのではないでしょうか。
この記事のポイント
- ケロイド体質とは「人種や遺伝の要素で少しの刺激でもキズが盛り上がるように修復されてしまう」体質のこと
- ケロイドになりやすい部位は胸の中央部・肩甲骨周辺・耳・恥骨上部だが、全身発生する
- レーザー脱毛の刺激でもケロイドや色素沈着(アザのようになること)が生じやすく、副反応が出やすい(場合によっては施術を断られることもある)
- ケロイドの瘢痕が強い場合は、火傷などの合併症が出やすいため施術ができないこともある
- 肌状態に合わせてレーザーの出力調整をすればリスクを抑えることは可能
- 保湿を怠らず刺激になる行為を少なくすることで、レーザー脱毛後の副反応を最小限にできる
ケロイド体質であるがゆえ、サロンやクリニックによっては脱毛を断られたことがある方もいるかもしれません。
トイトイトイクリニックでは、ケロイド体質を理由にお断りすることはなく、皮膚科医が肌質を診断したうえで医療脱毛ができるのかお伝えいたします。「ケロイド体質だから、レーザー脱毛できない」と決めつけずに、まずは当院の無料カウンセリングをご利用ください。