医療脱毛が痛い理由と痛みを感じるメカニズム
公開日:2018年02月23日 更新日:2022年10月13日
医療脱毛は永久脱毛できるくらい効果の高いものですが、部位や状態によっては強い痛みを感じることがあります。そして、永久脱毛したいけれど、痛みが心配で躊躇しているという方もおられるようです。
けれど、医療脱毛には痛みを軽減する対処法があるためご安心ください。
この記事では、医療脱毛で痛みを感じる理由と痛みを軽減する方法について解説します。
この記事を読むことで、医療脱毛で感じる痛みについて理解でき、下記のような疑問や悩みを解決できます。
こんな事がわかる
- 医療脱毛をするとどうして痛いと感じるの?
- 医療脱毛で痛みを強く感じるのはどんな状態の時?
- 部位によって痛みは違うの?痛みが強い部位はどこ?
- レーザー脱毛の痛みを軽減する方法はある?痛すぎる時はどうすればいい?
目次
医療脱毛で痛みを感じる理由
では、まず医療脱毛で痛みを感じる理由について、人間が痛みを感じるメカニズムも含めてご説明します。
人間が痛みを感じるメカニズム
例えば、怪我をしたときに起こる急な痛みの場合、痛みは次のような経路で感知されます。
もし鋭利なもので指を刺したとすると、指先の組織が損傷します。この損傷は、皮膚にある微細な痛みの受容器によって認識されます。
痛みの受容器は、神経細胞(ニューロン)の一端に存在し、軸索と呼ばれる長い神経線維によって、背骨のなかにある神経の束である脊髄に接続されています。神経線維は束になって存在し、末梢神経を形成します。この末梢神経に沿って、痛みに関する電気信号が指先から脊髄に伝えられます。
脊髄の後角と呼ばれる部分では、シナプスと呼ばれる結合部を介して、神経伝達物質と呼ばれる化学物質を用いて、神経細胞間で電気信号が伝達されます。このようにして脊髄の神経に伝達された電気信号は、その後脊髄を通って脳に到達します。
信号は脳の視床と呼ばれる部分に送られ、視床は信号を異なる脳のコンパートメントに分配します。これらの脳領域には、身体的感覚をつかさどる体性感覚野、感情に関連する大脳辺縁系、人格や意識に関連する思考をつかさどる前頭皮質などがあります。
体性感覚野は、体の各部位ごとに場所が定められており、指先であれば指先の感覚を担当する場所に電気信号が伝達されます。そして、痛みの刺激が脳の特定の部位に到達し、わたしたちは指先が痛いと感じるのです。
医療脱毛で痛みを感じる理由
医療脱毛はレーザーを用いて施術をします。
レーザーを照射すると毛根にあるメラニンという色素にレーザーが吸収され、熱のエネルギーが毛根を破壊します。その結果、毛根から毛が生えてこなくなります。
この熱エネルギーは、毛根の周囲の皮膚にも伝わりますが、その際周辺にある痛みの受容器を刺激することになり、痛みを感知します。
医療脱毛のレーザーは、エネルギーの出力が高いこともあり、痛みが強く感じられる理由となっています。
医療脱毛で痛みが強くなる状態
医療脱毛による痛みを、より強く感じてしまう状態があります。
それは日焼けをしたあと、皮膚が乾燥しているとき、そして生理中だと言われています。
日焼けは、皮膚のメラニン色素の活性が高くなった状態です。レーザーのエネルギーはメラニン色素に集まるため、日焼けをしたあとであれば、より多くの熱エネルギーが毛根のメラニン色素に吸収されることになります。したがって、その分日焼けをしていないときに比べると、周囲の受容器が刺激を受け、痛みが強くなることにつながります。
また皮膚が乾燥している状態は、皮膚の表面のバリアが失われた状態です。そうするとレーザーのエネルギーをより直接受けることになり、痛みが増強されます。したがって施術の前後に皮膚の保湿をしっかりとしておくことは重要です。
さらに生理中は、ホルモンの影響を受けて皮膚が刺激に敏感になっています。そのために普段よりも痛みの刺激を感じやすい状態になっています。その感じ方には個人差がありますが、もし生理中に痛みを強く感じるようであれば、生理中の施術は避けた方がよいかもしれません。
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医療脱毛で痛みを強く感じる部位
一般的に、医療脱毛で痛みが強く感じられるのは、陰部を含むVIOのエリア、脇の下、顔と言われています。
いずれも、毛が密集していて毛根がたくさんあるためにレーザーによる熱エネルギーが多く集まること、もともと敏感であるために痛みの刺激にも敏感に反応することなどがその理由です。
またメラニン色素にエネルギーは集まりますので、太くて濃い毛であるほど痛みを感じやすくなります。
医療脱毛の痛み対策
では、医療脱毛で感じる痛みはどのように対応すればよいのでしょうか?
麻酔を使う
まずは痛みを感じにくくなるようにするために、麻酔を使うことができます。
医療脱毛を行うクリニックであれば、医療行為として麻酔を使うことができます。通常は皮膚に塗るタイプの麻酔薬を利用しますが、麻酔成分が皮膚から吸収され、痛みの受容器を麻痺させ、痛みの刺激に受容器が反応しなくなります。
なお麻酔薬は医師の処方がなければ使用できないものですので、医師がいるクリニックでなければ、脱毛のときに麻酔薬を使用することはできません。
レーザー脱毛の設定を変える
レーザーの出力が高いことが、痛みが強くなる原因のひとつとなっていますので、出力を下げることを考えてもよいでしょう。
ただし、出力を下げるとその分痛みは弱まりますが、効果も下がってしまう可能性があります。
クーリングを行う
皮膚にある受容器は、冷却することで痛みを感知しにくくなります。また医療レーザーによる熱エネルギーに対しても、冷ますことで周辺組織への影響を軽減させることができます。
したがって医療レーザーによる脱毛の施術を受けたあと、冷却することは重要です。
【まとめ】医療脱毛が痛い理由と痛みを感じるメカニズム
わたしたちが痛みを感じるメカニズム、そして医療脱毛によって痛みを感じる理由やその対策についてご説明しました。
本来、痛みはわたしたちが自分の体を脅威から守るために必要なものでもありますが、脱毛の施術のときにはできるだけ避けたいと思うのではないでしょうか?
この記事では、下記のようなことが分かったのではないでしょうか?
この記事のポイント
- レーザーを照射すると毛根周囲の痛みの受容体が刺激され、痛みを感知する
- 日焼けした肌、乾燥肌、生理中にレーザー脱毛をすると、痛みを強く感じやすい
- 濃くて太い毛が生えている部位、毛が密集している部位、皮膚が敏感な部位ほど痛みを感じやすい
- 医療脱毛を行っているクリニックには医師がいるため、痛すぎる時には麻酔を使用することができる
- レーザーの出力を調整したり、クーリングを行ったりすることで、医療脱毛の痛みを軽減することができる
トイトイトイクリニックは医療脱毛による痛みを軽減するため、皮膚を冷却しながら照射する医療脱毛機を採用しています。また、痛みが強い場合には表面麻酔クリームを使用させていただきますので、痛みが心配な方はスタッフにご相談ください。患者様の負担をできるだけ軽減できるよう、対処させていただきます。