肌に黒ずみがあるとレーザー脱毛は断られる?肌が黒ずむ原因も解説
公開日:2021年06月16日 更新日:2023年01月04日
レーザー脱毛は、キレイな肌を目指す女子を中心に人気を集めています。
特に脇やVラインなどは脱毛の人気部位ですが、肌が黒ずんでいることが多い部位でもあるので、「肌が黒ずんでいるから脱毛の施術を断られるのではないか?」と心配になる方も多いようです。
結論からいうと、肌に黒ずみがあっても脱毛をすることはできますが、副反応が起きる恐れがあるためケア方法などに注意が必要です。
この記事では、黒ずみのある肌へのレーザー脱毛による副反応、肌が黒ずむ原因も含めて解説していきます。
この記事を読むことで、黒ずみがある肌へのレーザー脱毛について理解が深まり、下記のような疑問や悩みを解決できます。
こんな事がわかる
- 肌が黒ずんでしまう原因と特徴
- 黒ずんだ肌へレーザー脱毛をするとどうなるの?
- 肌が黒ずんでいても本当にレーザー脱毛できるの?
- 黒ずみがある肌にレーザー脱毛をした際のケア方法は?
目次
肌に黒ずみができる原因は?
肌の黒ずみを正確にいうと「色素沈着」といいます。
色素沈着による黒ずみは、肌の色を決めるメラニン色素が皮膚に沈着することによって起きます。主にメラニン色素の生成と排泄が不安定になり、メラニン代謝のサイクルがくずれた結果、メラニン色素が過剰に皮膚内に蓄積されてできるものです。
では、なぜメラニン代謝のサイクルがくずれてしまうのでしょうか。
多くの原因が考えられますが、代表的なものは以下の通りです。
炎症後色素沈着
炎症後色素沈着とは、ニキビ、キズ、かぶれや湿疹など、さまざまな肌トラブルが起こった後、治る過程の中で「肌の黒ずみ」として残っていることです。
通常は炎症が治る過程をみているため、数ヶ月で自然に良くなることが多いですが、湿疹の原因がわからず繰り返していたり、その間にさらにキズやニキビなどを繰り返したりしていると、徐々に消えづらくなります。
原因としては、肌に炎症が起きたときに、メラニン色素を作りだす「メラノサイト」が刺激されるのが原因です。そのあと、メラニン色素が正常に排出されずに肌に残ってしまったものが「肌の黒ずみ」となって現れます。
摩擦性黒皮症
「摩擦性」とは、こすったりすれたりする動作のこと。
「黒皮症」とは、皮膚組織にメラニン色素やその他の物質が沈着すること。
すなわち「摩擦性黒皮症」とは、すれたりこすれたりする機械的刺激によって色素沈着をきたし黒褐色に変化した状態になったものです。
主に首筋から頸部・鎖骨上部・肩・脇やVIOなどに、やや灰色がかった褐色の色素沈着がみられることが多いです。
ナイロンタオルやブラシ、フェイスブラシなどの入浴用具を使って強くこすりすぎることや、マッサージ機器、合成繊維の下着などで、強い刺激が加えられることなどが原因と考えられています。
肌の黒ずみができやすい人は?
上記の原因から、肌の黒ずみができやすい人は以下のような方になります。
- 紫外線を浴びることが多い方
- 乾燥肌でかゆみが生じやすい方
- ナイロンタオルで普段からこすることが多い方
- 汗をかきやすく湿疹になりやすい方
- 下着に合成繊維を使用している方
- ニキビができやすい方
- 仕事や生活上、キズを作りやすい方
なぜ肌に黒ずみがあると、レーザー脱毛の副反応が起こりやすい?
では、なぜ肌に黒ずみがあるとレーザー脱毛に影響があるのでしょうか。
実は、医療脱毛のメカニズムそのものに原因があります。
レーザー脱毛で脱毛されるのは、毛の発育を支える「毛包」の中にあるメラニン色素にレーザー照射することで、毛包に熱エネルギーを与えてダメージを与えるためです。
レーザー光は、メラニン色素に強く反応するように調整されているので、メラニン色素がない通常の肌にはダメージが少なく、メラニン色素がある毛包だけに効率的に熱エネルギーを発生させることができます。
しかし、色素沈着によりメラニン色素が多い肌に照射すると、毛包にあるメラニン色素同様にレーザーの熱エネルギーが発生してしまいます。つまり肌の黒ずみがあると、本来ダメージを与えるべきでない肌にもレーザーの熱エネルギーが余計に加わってしまうのです。
こうした点から、肌に黒ずみがあるとレーザー脱毛による副反応が起こりやすいといえます。
起こりやすいレーザー脱毛の副反応はなに?
レーザー脱毛の照射による副反応には、次のようなものがあります。
毛嚢炎
毛嚢炎は、毛を包む「毛包」という部分に炎症が生じた状態です。
毛包炎と言うこともあります。
もう少しわかりやすく言うと、「毛嚢炎=毛穴に菌が入った状態」です。
毛嚢炎の原因菌としては、ほとんどが皮膚に元々いる「黄色ブドウ球菌」と呼ばれる菌が原因ですが、まれに水辺にいる「緑膿菌」やマラセチアやカンジダなどの「真菌」が原因になっていることもあります。
肌に黒ずみがある部分にレーザー照射すると、肌に熱エネルギーが加わり、肌にダメージが残りやすくなります。そこに、たまたま雑菌が入ると毛嚢炎として炎症を起こすことがあります。
火傷(やけど)
レーザー脱毛では前述の通り、メラニン色素に反応して熱を発生させます。
肌に黒ずみがある方は、通常よりもメラニン色素が多くあるため、通常の肌もレーザー光に反応してしまいます。
広範囲にレーザー光が反応すると、肌全体に熱エネルギーが発生されるので、広範囲な火傷につながります。
肌の乾燥や湿疹
肌に黒ずみがあり、熱エネルギーが余分に加わった肌は、水分が余計にとられるため乾燥が進みます。
そこにこすれたりかき壊したりして、かぶれの原因が加わると容易に湿疹としてかゆみが出てくることがあります。
肌に黒ずみがあるとレーザー脱毛は断られる?
ここまでで、肌に黒ずみがあるとレーザーの副反応がでやすいことはおわかりになったと思いますが、レーザー脱毛は絶対にしてはいけないのでしょうか。
それは肌の黒ずみの程度によりますが、多くの場合は肌に黒ずみがあってもレーザー脱毛をすることができます。
最近は技術の発達もすすみ、褐色肌でも照射が可能なレーザー機器が主流になってきました。またレーザーの出力を調節したり、照射方法を工夫したりすることで、レーザーの副反応を最小限に抑えることもできます。
逆に、肌の色素沈着を抑えるレーザーも登場してきました。
ただし、肌の黒ずみがあると副反応が出やすいことは事実ですので、十分事前に起こりうる副反応と対応についてカウンセリングした上で施術を受けていただきます。
肌に黒ずみがあってもレーザー脱毛の副反応を少なくするケアとは?
肌の黒ずみがある方が、レーザー脱毛の副反応を少なくするためには、施術後のアフターケアがとても大切です。
具体的には、次の点に気を付けてみるとよいでしょう。
脱毛後の肌の洗い方が大切
肌は常に清潔に保ってほしいのですが、その中でも気をつけていただきたいのが、肌の洗い方です。
脱毛した部分は非常にデリケートになっています。
肌の洗い方は泡をつかって、優しく洗いましょう。石けんも低刺激性の石けんをつかった方が望ましいです。
シャワーの流速も、強く刺激しないようにしましょう。温度も重要で、40℃以上だと皮膚の乾燥がすすみ、バリア機能が低下します。ぬるめに設定しましょう。
数日間は激しい運動やスポーツを控える
毛穴が汗で詰まると、さらに熱エネルギーで傷ついた肌をさらに炎症が加わりやすい環境にしてしまいます。肌のダメージが残っている間は、激しい運動やスポーツは避けたほうがよいでしょう。
紫外線対策も忘れずに
紫外線も傷ついた肌にとって大敵になります。
特に紫外線の中のUVBが肌のDNAに直接作用して、肌のバリアを悪化させることが言われています。
特に7月~10月は紫外線も多くなるので、紫外線が多い時間帯の外出を控え、日焼け止めクリームや日傘などをして、肌を紫外線から守るようにしましょう。日焼け止めクリームも紫外線の程度に合わせて、皮膚に負担を与えないようにするとよいでしょう。
自己処理の仕方に注意
自己処理は、洗い方以上に気を付けるべきポイントです。
直接刃が肌にあたるので、一番ダメージを受けやすくなります。傷ついている部分は触れないようにしながら、刃は毛のながれにそって行うようにしましょう。
カミソリよりも電動シェーバーのほうが肌を傷つけにくくなります。さらに、カミソリを用いる場合は特に刃数が多いほうが望ましいでしょう。
【まとめ】肌に黒ずみがあるとレーザー脱毛は断られる?肌が黒ずむ原因も解説
黒ずみがある肌にレーザー脱毛をした際に起こりやすい副反応とケア方法について解説しました。
肌に黒ずみがあってもレーザー脱毛をすることはできますが、通常よりも副反応が強くでやすいので慎重に行う必要があります。
この記事では、下記のようなことが分かったのではないでしょうか?
この記事のポイント
- 皮膚が炎症を起こした後や機械的刺激が加わったときに、メラニン色素が沈着して肌が黒ずむことがある
- 脱毛レーザーはメラニン色素に反応するため、黒ずみに反応して毛嚢炎や火傷などの副反応を起こす恐れがある
- 黒ずみがあっても、レーザーの出力を調整したり照射方法を工夫したりすることでレーザー脱毛が可能な事が多い
- 脱毛後の副反応を抑えるためには、摩擦や汗、紫外線や自己処理など肌への刺激をできるだけ減らすことが大切
医療脱毛による副反応を抑えるには、レーザーの出力調整や脱毛後のケアが大切です。
トイトイトイクリニックでは、専門の医師が診察をして、患者様の肌に適したレーザーの出力を決めさせていただきます。
レーザー照射後の副反応が心配な方は、事前カウンセリングも担当医師・スタッフが丁寧に行わせていただきますので、ご不安な点も遠慮せずにご相談ください。また、副反応が強く現れた場合には、医師が診察し必要な処置と薬を処方させていただきますのでご安心ください。